ブランド：セイコー
モデル：キングセイコー
リファレンス：5621-7000
製造年代：1971年
文字盤：オリジナルダイヤル
ケース素材：SS
ケースサイズ：縦41mm/ 横36mm(リューズ除く)
ラグ幅：19mm
ムーブメント：Cal.5621A（自動巻）

当方は、機械式腕時計が趣味でこれまで200本以上所有してきました。この度、コレクション整理のため出品させて頂きます。

セイコーの最高級機「グランドセイコー」と並び最上位に位置づけられる亀戸工場製の「キングセイコー」。
本商品は、キングセイコーの三代目となる、ハイビート仕様の56系ムーブメントを搭載したモデルです。
希少性の高いノンデイト文字盤に、丸みを帯びたクッション型のワンピースケースが採用された70年代らしいデザインの個体です。
外装には若干の小傷がございますが、ヴィンテージウォッチとしてはgood conditionと言えます。 さらに、精度の微調整が行えるように「外部微動緩急調整」という機能が備わっており、6時側ラグ間のネジ蓋を開けることによって、その中にある緩急針を操作できるような特殊な構造が採用されています。
（※機械の故障の他、水入りの原因にもなるので個人では絶対に触らないようにお願いします。）
ワンピースケースのリューズは、強く引っ張ると抜けるように設計されています。
リューズを引き出す際は、ケースとリューズの間に爪を差し込むようにして操作すると、必要以上の力が加わらずに引き出せます。

（2024年 4月 21日8時 40分 追加）
CMWの磯崎氏によれば

「１９６８年に発売された、セイコーロードマチックに搭載された５６系のムーブメントは、６１系のＧＳのムーブ・４５系（手巻き）のＫＳ・ＧＳのムーブと共に精工舎が製作してきた、いろいろなムーブの中でも代表する機械の一つでしょう。
自動巻デイデイトにもかかわらず薄型で、部品数が極めて少なくてコンパクトに設計されていて、分解・組立・調整しやすい機械です。６振動にもかかわらず非常に安定した精度を維持しておりました。
ガンギ歯数を増やすことにより、８振動の高振動化してキングセイコー（Ｃａｌ５６２６）、グランドセイコー（Ｃａｌ５６４６）が派生的に生まれてきました。
普及版のロードマチックでも、腕のいい時計修理職人が時間をかけて微調整すれば、ＫＳ・ＧＳに匹敵する精度がいともたやすく出ました。

私が今まで修理してきた３０年間で、どの時計のムーブよりも一番多く修理してきたに違い有りません。」